○鰺ヶ沢町妊産婦・乳幼児健康診査等実施要綱
令和7年4月17日
訓令第27号
鰺ヶ沢町妊産婦・乳幼児健康診査費等助成事業実施要綱(平成25年訓令第26号)の全部を改正する。
(趣旨)
第1条 この要綱は、妊産婦及び乳幼児における健康の保持増進、異常の早期発見及び早期治療を目的に、母子保健法(昭和40年法律第141号)第12条及び第13条の規定に基づき町が実施する妊産婦及び乳幼児の健康診査等(以下「健康診査等」という。)に関し、必要な事項を定めるものとする。
(健康診査等の対象者)
第2条 健康診査等の対象者(以下「対象者」という。)は、町内に住所を有し、次の各号のいずれかに該当する者とする。
(1) 妊産婦(産婦健康診査においては流産及び死産した者を含む。)
(2) 乳児、1歳6か月児及び3歳児
(健康診査等の時期及び内容等)
第3条 健康診査等の時期及び内容等は、別表のとおりとする。
(受診票の交付)
第4条 町長は、妊婦から妊娠届出書が提出されたときに次の各号に掲げる受診票を交付するものとする。
(1) 妊婦委託健康診査受診票
(2) 産婦健康診査受診票
(3) 新生児聴覚検査受診票
2 町長は、新生児の保護者から出生届出書が提出されたときに次の各号に掲げる受診票を交付するものとする。
(1) 乳児一般健康診査受診票
(2) 乳児股関節脱臼検査受診票
3 町長は、乳児、1歳6か月児及び3歳児における一般健康診査(町が実施する集団健康診査を含む。)の結果、精密健康診査等が必要と認めたときに次の各号に掲げる受診票を交付するものとする。
(1) 乳児健康診査精密検診受診票
(2) 1歳6か月児健康診査精密検診受診票
(3) 3歳児健康診査精密検診受診票
4 前各項の規定により交付された受診票を紛失又は棄損した者から再交付の申し出があった場合で、町長が適当と認めるときは再交付するものとする。
5 町長は、他市区町村から転入した対象者に対しては、前住所地において健康診査等を受診した回数を差し引いた回数の受診票を交付するものとする。
(実施の方法)
第5条 町長は、健康診査等の実施業務を県内の医療機関に委託するものとする。
2 前条の規定により受診票の交付を受けた者は、健康診査等の実施業務の委託を受けた県内の医療機関(以下「委託医療機関」という。)に受診票を持参し、健康診査等を受けるものとする。ただし、里帰り出産等やむを得ない理由があると町長が認める場合は、この限りではない。
(委託料の請求及び支払い)
第7条 委託医療機関は、各月分の委託料請求書に受診票を添えて、翌月10日までに町長に請求するものとする。
2 町長は、前項の規定による請求があったときは、その内容を審査し、適当と認められるときは、速やかに当該委託医療機関に支払うものとする。
(健康診査等費用の償還払い)
第8条 里帰り出産等やむを得ない事由により、対象者が委託医療機関以外の医療機関等において健康診査等を受けた場合は、町長は、償還払いにより健康診査等費用を交付することができる。
2 償還払いの金額は、第6条に規定する額を上限とし、健康診査等を受診した日の属する年度による額とする。
(1) 医療機関が発行する当該健康診査等に要した費用に係る領収書又はこれを証する書類
(2) 当該健康診査等の記録が記載された母子健康手帳又はこれを証する書類
(3) 請求者名義の振込口座が確認できる書類(通帳やキャッシュカード)の写し
(4) 前各号に掲げるもののほか、町長が必要と認める書類
4 前項による償還払いの申請は、健康診査を受診した日の翌日又は出産した日から6か月以内に行うものとする。ただし、町長が特別な理由があると認めた場合は、この限りではない。
5 対象者が第3項による償還払いの申請を行えない場合は、対象者の父母、配偶者、保護者が代わりに行うことができるものとする。
6 町長は、償還払いを受けた者が偽りその他不正の手段により償還払いを受けたと認められるときは、償還払いの額の全部又は一部を返還させることができる。
(委任)
第9条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は町長が別に定める。
附則
この訓令は、公表の日から施行し、令和7年4月1日から適用する。
別表(第3条関係)
1 妊婦健康診査
健康診査の時期(受診の目安) | 検査内容 | 回数 | |
前期 | 妊娠判定の初回検査 11週まで | ■基本的な妊婦健康診査 ①健康状態の把握(問診、内診及び診察) ②計測(腹囲、子宮底長、浮腫、血圧、体重測定、身長測定) ③尿中一般物質定性半定量検査 ④保健指導 ■血液検査 ①血算 ②血糖 ③ABO血液型、Rh血液型 ④不規則抗体 ⑤B型肝炎抗原検査 ⑥C型肝炎抗体検査 ⑦梅毒血清反応検査 ⑧HIV抗体価検査 ⑨風疹ウイルス抗体検価検査 ⑩HTLV―1抗体検査 ■微生物学的検査 ラクトバチルス(Nスコア) ■子宮頸管粘液検査 ①子宮頸がん検診(細胞診) ②性器クラミジア検査 ■超音波検査 | 1回 |
12週~15週 | ■基本的な妊婦健康診査 ①健康状態の把握(問診、内診及び診察) ②計測(腹囲、子宮底長、浮腫、血圧、体重測定) ③尿中一般物質定性半定量検査 ④保健指導 | 1回 | |
16週~19週 | ■基本的な妊婦健康診査 ①健康状態の把握(問診、内診及び診察) ②計測(腹囲、子宮底長、浮腫、血圧、体重測定) ③尿中一般物質定性半定量検査 ④保健指導 | 1回 | |
20週~23週 | ■基本的な妊婦健康診査 ①健康状態の把握(問診、内診及び診察) ②計測(腹囲、子宮底長、浮腫、血圧、体重測定) ③尿中一般物質定性半定量検査 ④保健指導 ■超音波検査 | 1回 | |
中期 | 24週~25週 | ■基本的な妊婦健康診査 ①健康状態の把握(問診、内診及び診察) ②計測(腹囲、子宮底長、浮腫、血圧、体重測定) ③尿中一般物質定性半定量検査 ④保健指導 | 1回 |
26週~27週 | ■基本的な妊婦健康診査 ①健康状態の把握(問診、内診及び診察) ②計測(腹囲、子宮底長、浮腫、血圧、体重測定) ③尿中一般物質定性半定量検査 ④保健指導 | 1回 | |
28週~29週 | ■基本的な妊婦健康診査 ①健康状態の把握(問診、内診及び診察) ②計測(腹囲、子宮底長、浮腫、血圧、体重測定) ③尿中一般物質定性半定量検査 ④保健指導 | 1回 | |
30週~31週 | ■基本的な妊婦健康診査 ①健康状態の把握(問診、内診及び診察) ②計測(腹囲、子宮底長、浮腫、血圧、体重測定) ③尿中一般物質定性半定量検査 ④保健指導 ■血液検査 ①血算 ②血糖 ■超音波検査 | 1回 | |
32週~33週 | ■基本的な妊婦健康診査 ①健康状態の把握(問診、内診及び診察) ②計測(腹囲、子宮底長、浮腫、血圧、体重測定) ③尿中一般物質定性半定量検査 ④保健指導 | 1回 | |
34週~35週 | ■基本的な妊婦健康診査 ①健康状態の把握(問診、内診及び診察) ②計測(腹囲、子宮底長、浮腫、血圧、体重測定) ③尿中一般物質定性半定量検査 ④保健指導 | 1回 | |
後期 | 36週 | ■基本的な妊婦健康診査 ①健康状態の把握(問診、内診及び診察) ②計測(腹囲、子宮底長、浮腫、血圧、体重測定) ③尿中一般物質定性半定量検査 ④保健指導 ■微生物学的検査 B群溶血性レンサ球菌(GBS)検査 ■超音波検査 | 1回 |
37週 | ■基本的な妊婦健康診査 ①健康状態の把握(問診、内診及び診察) ②計測(腹囲、子宮底長、浮腫、血圧、体重測定) ③尿中一般物質定性半定量検査 ④保健指導 ■血液検査 血算 | 1回 | |
38週 | ■基本的な妊婦健康診査 ①健康状態の把握(問診、内診及び診察) ②計測(腹囲、子宮底長、浮腫、血圧、体重測定) ③尿中一般物質定性半定量検査 ④保健指導 | 1回 | |
39週 | ■基本的な妊婦健康診査 ①健康状態の把握(問診、内診及び診察) ②計測(腹囲、子宮底長、浮腫、血圧、体重測定) ③尿中一般物質定性半定量検査 ④保健指導 | 1回 | |
多胎妊娠追加分 | ■基本的な妊婦健康診査 ①健康状態の把握(問診、内診及び診察) ②計測(腹囲、子宮底長、浮腫、血圧、体重測定) ③尿中一般物質定性半定量検査 ④保健指導 | 妊婦の状況により医師が必要と判断した回数(最大7回) | |
■超音波検査 | 妊婦の状況により医師が必要と判断した回数(最大4回) |
備考
1 妊娠11週までに実施するラクトバチルス(Nスコア)、子宮頸がん検診(細胞診)、性器クラミジア検査、HTLV―1抗体検査は、単独で検査は実施せず、基本的な妊婦健康診査と合わせての実施とする。
2 妊娠11週までに実施する性器クラミジア検査は、子宮頸管粘液採取をする子宮頸がん検診と合わせての実施とする。
3 妊婦の状況及び医師の判断により、実施時期を変更できるものとする。
2 産婦健康診査
種類 | 健康診査の時期 | 検査内容 | 回数 |
産後2週間健診 | 概ね産後2週間~3週間 | ①問診(生活環境、授乳状況、育児不安等) ②診察(子宮復古状況、悪露、乳房の状態等) ③体重及び血圧測定 ④尿検査(蛋白、糖) ⑤メンタルヘルスチェック(エジンバラ産後うつ病質問票〔EPDS〕又は2項目質問法等) | 1回以内 |
産後1か月健診 | 概ね産後4週間~6週間 | ①問診(生活環境、授乳状況、育児不安等) ②診察(子宮復古状況、悪露、乳房の状態等) ③体重及び血圧測定 ④尿検査(蛋白、糖) ⑤メンタルヘルスチェック(エジンバラ産後うつ病質問票〔EPDS〕又は2項目質問法等) | 1回以内 |
備考
1 産婦健康診査は、産後2週間健診及び産後1か月健診を合わせて1人2回以内とする。
2 産婦の状況及び医師の判断により、実施時期を変更できるものとする。
3 受診の期限は出産した日(流産又は死産した場合においては、流産又は死産した日)の翌日から起算して56日以内とする。
3 新生児聴覚検査
種類 | 検査の時期 | 検査方法 | 回数 |
初回検査 | 概ね生後3日以内 | ・自動聴性脳幹反応検査(自動ABR) ・耳音響放射検査(OAE) | いずれか1回 |
確認検査 | 概ね生後1週間以内 | ・自動聴性脳幹反応検査(自動ABR) ・耳音響放射検査(OAE) | 初回検査の結果により再検査となった場合、いずれか1回 |
備考
1 特別な事情により、適当な時期に検査を実施できない場合は、できるだけ早い時期に検査を実施する。
4 乳幼児健康診査
種類 | 検査の時期(実施の目安) | 検査内容等 | 回数 |
乳児一般健康診査 | 生後1か月 | ①問診及び診察 ②栄養指導 ③育児指導 | 1回 |
乳児股関節脱臼検査 | 生後4か月~生後12か月 | ①触診 ②レントゲン撮影 | 1回 |
乳児健康診査精密検診 | 要精密検査判定後のできるだけ早い時期 | 必要に応じて行う乳児一般健康診査以外の検査 | 1疾病につき1回 |
1歳6か月児健康診査精密検診 | 要精密検査判定後のできるだけ早い時期 | 診断の確定のために必要とされる初回の診療及び検査 | 1疾病につき1回(尿検査は3回まで) |
3歳児健康診査精密検診 | 要精密検査判定後のできるだけ早い時期 | 診断の確定のために必要とされる初回の診療及び検査 | 1疾病につき1回(尿検査は3回まで) |