特集 大型絵図~鰺ヶ沢町絵図・津軽領海岸絵図~

鰺ヶ沢町絵図(3)


 津軽藩の中心港だった鰺ヶ沢湊の姿を描いた町絵図。藩主の御仮屋(町奉行所)や湊番所、米蔵、舟蔵といった藩の施設、寺社などの他、当時の住家について家主名が1人1人書き込まれている。この絵図は、他の町絵図にみえる無量庵(承応3年(1654)創立)や墓地が描かれていないことから、成立年代が古い可能性も考えられるが判然としない。なおこの絵図にも、新地町(遊郭)は描かれていない。
 絵図には356名の名前が書き上げられている。他の絵図と比べて特徴的なのは、ほとんど屋号が記されておらず、名前だけで書かれている点である。また、町通りの木戸や高札場がリアルに描かれており興味深い。
※本絵図については、町内の古文書学習グループの協力により解読版が作成されている。
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